∧∧∧山にまつわる怖い話Part7∧∧∧
『河原に一人で野営』
803 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :04/03/17 23:28
友人の話。
山間のかなり広い河原に一人で野営した時のこと。
夜、彼がテントの中で次の日のルートを確認していると。
テントのビニール壁を通り抜けて、白い人魂みたいなものが飛び込んできた。
思わず手を伸ばして触ると、散り散りになって消えてしまう。
テントから顔を出すと、様々な白い影が河原を飛び交っていた。
不思議と怖くはなかったという。
それらは朝になると、溶けるように消えてしまったそうだ。
『雨の壁』
804 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :04/03/17 23:29
知り合いの話。
県境の尾根を縦走していた時のこと。
歩いていると、いきなり激しい雨に打たれ始めたという。
びっくりして後ろを振り返ると、今歩いてきた道はまったく濡れていない。
あたりを見回した彼は愕然とした。
雲一つない晴天の中、彼の周囲一メートルほどだけが雨に煙っていたのだ。
雨の勢いは強く、頭上がどうなっているのかは確認できなかった。
どんなに足早に駆けてみても雨の壁から逃れることは叶わなかった。
結局それから一時間にわたり、彼は雨中の人となった。
ひどい嫌がらせだ。あれほど腹の立ったことはない。
彼は本当に悔しそうな顔をして、この話をしてくれた。
『異様に荒んだ感じのする家』
805 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :04/03/17 23:30
同僚の話。
山奥の集落で水道工事をしていた時のこと。
彼は水道引込の打ち合わせのために、各戸を訪問して回っていた。
その中に、異様に荒んだ感じのする家が一軒あったのだという。
何度呼ばわっても返事が無い。
何回か呼び鈴を押すと、やがて二階から下りてくる足音が聞こえた。
しかし、足音は玄関まで来るとピタッと止まってしまう。
玄関横にある小窓から中を窺ってみると、そこには誰もいなかった。
彼が首を傾げていると、離れた隣家の小母さんが声をかけてきた。
曰く、現在そこの家には誰も住んでいないという。
ちょうど一週間前に、奥さんが玄関で首を吊ってしまったのだ。
葬儀は身内だけでおこなったようで、家も既に売りに出されているらしかった。
私たちは工事の間、極力その家に近寄らないようにした。
作業員の話では、白い影が宅内を動いているのが、何度か見えたそうだ。
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