∧∧∧山にまつわる怖い話Part7∧∧∧
『見知らぬ子供』
731 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :04/03/15 04:43
知り合いの話。
実家の里山を歩いている時に、見知らぬ子供とすれ違ったのだという。
今時珍しい着物姿で、おかっぱ頭にぎょろりとした目をしていた。
何処の家の子かなと思い顔を見ると、頬っぺたが大きく膨らんでいる。
どうやら何か口に含んでいるらしい。
その時子供の口から、緑色をしたピクピクと痙攣するものが飛び出した。
太い蛙の足だった。
平然とその足を口中に押し戻し、その子は歩き去ったのだという。
後で知ったのだが、村は過疎が進んでおり、その年代の子供はいないのだそうだ。
『空港の造成工事』
732 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :04/03/15 04:45
同僚の話。
街付近の山に空港が作られた。その造成工事の最中のこと。
広大な山が削られて更地にされていたのだが、
いきなりブルドーザーの足元が液状化を起こして、まるで水のようになったという。
ずぶずぶと沈み始めた車体から運転手が逃げ出すと、ブルドーザーはそのまま地面の中に姿を消してしまった。
すぐに皆が集まってきたが、そこの地面はとても機械一台を呑み込んだとは思えないほどしっかりと固まっていた。
工事は続行されたのだが、それからも引き続き二台の工作機械が地の中に姿を消してしまった。
怪我人こそ出なかったものの、現場の雰囲気はすっかり悪くなったそうだ。
困り果てた土木会社は、地鎮祭をもう一度執り行うことにした。
するとそれ以降、機械が山に呑み込まれることはなくなったという。
一度目の地鎮祭には、何かしらの不備があったのではないかと噂されたそうだ。
『不思議な遭難者』
733 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :04/03/15 04:46
知り合いの話。
十年ほど前に、彼の地元の山で遭難者がでたそうだ。
結局その人は遺体で発見されたのだが、その状況が不思議なのだという。
検死の結果、身体のどこにも異常は見つからず、餓死したと判断された。
しかし、彼の荷物には手つかずの食料がたっぷり残されていた。
慎重に食べつなげば、一月は優にもつ量だった。
食料を抱えながら、なぜ彼は飢え死にしたのだろうか。
何が起こったのかは誰にも分からないままだ。
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