∧∧∧山にまつわる怖い話Part7∧∧∧
『娘が山で迷子になった』
149 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :04/02/23 02:02
知り合いの話。
彼の娘さんがまだ幼い頃、山で迷子になったのだという。
必死に捜したが見つからず、捜索願いを出すために警察に向かった。
警察で失踪状況を説明していると、彼の家から電話がかかって来た。
娘さんが庭で、ぽかんと空を見上げていたというのだ。
車で一時間はかかる山の中から、どうやって先に家に帰ったのかと娘に聞くと、
たどたどしく「大っきな翼に送ってもらった」と答えた。
娘の手には、黒く美しい大きな羽根が握られていた。
成長した現在でも、彼女はその羽根を大切にお守りにしているそうだ。
『丸太?』
150 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :04/02/23 02:03
後輩の話
ツーリングで林道を走っていた時のこと。
昼時になったので弁当を食べようと、バイクを止めた。
その場所には良い感じの丸太が転がっていたので、これ幸いと腰掛けた。
お尻の下の丸太がぐにゃりと凹んだ。
驚いて飛び退ると、その丸太はすりすりと這いずり始め、林の中へ姿を消した。
見てくれは丸太そのものだったそうだが、近くで見ると小さな足が何本も下側について蠢いていたという。
昼飯は別の場所で食べることにしてバイクに飛び乗り、走り去ったそうだ。
『開拓時代からある古い山小屋』
151 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :04/02/23 02:05
友人の話。
アメリカに留学した時、学生仲間でキャンプに出かけた。
開拓時代からある古い山小屋を改修したケビンに泊まったのだそうだ。
夜中、彼らは全員そろって目を覚ますことになる。
どこからか、子供の泣き声が聞こえてきたのだ。
不気味なことに、姿は見えないが明らかに建物の中でその子供は泣いていた。
一人が勇気を出して「どうしたの?」と声をかけてみた。
返事は返ってこなかったが、子供の泣き声に変化が生じた。
・・・お婆ちゃーん、お婆ちゃーん・・・
皆が見守る中、ケビンの床より黒い影がすうっと浮き上がって来た。
腰の曲がった老婆のようだ。
床を手探りしながら、声を出して探し始める。
坊や、坊や、ああ何処に行ってしまったんだい?
老婆が顔を上げると、友人たちは思わず「ひっ」と声を上げてしまった。
老婆の眼はえぐり取られて黒い空洞になっており、喉はぱっくりと切り裂かれていた。
見えない両眼で、それでも坊や坊やと呟きながら床の上を探り続ける。
女子の一人が金切り声の悲鳴を上げ、ケビン内は一時騒然となった。
よそのケビンからも人が駆けつけてきたが、パニックはなかなか静まらなかった。
ようやっと皆が落ち着いた頃、老婆の姿は消えてしまっていた。
泣いている子供の声も聞こえなくなっていた。
後で聞くと、そこに住んでいた開拓者たちが野盗に襲われた記録があるそうだ。
しかし、犠牲者が出たとかそういう類の内容は記されていなかったという。
次の記事:
『引越しをして2日後くらいから』
前の記事:
『寝る前にトイレに行った』