∧∧∧山にまつわる怖い話Part6∧∧∧
『テントの内側』
457 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :04/02/05 22:44
先輩の話。
ボランティアで、地元のボーイスカウトキャンプの引率をした時のこと。
キャンプファイヤーの準備をしていた時、懐中電灯を取りにテントに帰った。
ファイヤー場所に戻る途中で、交換用の電池も持っていっておこうと思い直す。
テントに引き返した彼は愕然とした。
わずか二、三分の間に、テントの内側一杯に盛大な落書きがされていた。
様々な抽象記号や、見たこともない動物の姿が描かれていたそうだ。
落書きはまだ乾いておらず、かすかに青汁みたいな匂いがしたという。
帰宅後に部室で汚れを落としたのだが、なかなか落ちずに大変だったそうだ。
先輩はキャンプに参加した人には、この話をしていない。
『銀杏の木』
458 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :04/02/05 22:47
知り合いの話。
山奥の古い廃寺でテントを張った時のこと。
その廃寺には見事な大きさの銀杏の木が二本生えていた。
夜寝ていると、テントのすぐ横で、何か重い物を引きずるような音がした。
外を照らして見たが何も動くものはおらず、彼は困惑したという。
翌朝、起きだしてテントを撤収する時、異変に気がついた。
銀杏の木が二本とも、その場所を前日とは変えていたのだ。
地面には掘り返した痕跡が見当たらなかったが、間違いなく移動していたという。
とりあえず銀杏に別れの挨拶をして、そこを立ち去ったのだそうだ。
『子供の声』
459 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :04/02/05 22:48
先輩の話。
インターハイの合宿キャンプをしていた時のこと。
夕御飯の片付けをしていると、どこからともなく子供の声が聞こえてきた。
こんな山奥に子供?
皆が不思議に思っているうち、だんだんと声がはっきりしてきた。
もういいかい?
あどけない男の子の声で、何度もくり返し聞こえたのだという。
顧問が「絶対に返事をするんじゃないぞ」と各テントに注意して回っていた。
夜の間中、キャンプ地の周りで、もういいかいと尋ねる声が聞こえていたそうだ。
明け方近くにやっと、声は彼方に去っていったという。
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