∧∧∧山にまつわる怖い話Part6∧∧∧
『缶箱』
219 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :04/01/25 23:59
知り合いの話。
冬山を単独登山していた時のこと。
激しい吹雪に見舞われ、近場の山小屋へ避難した。
暖を取ろうとして燃やせるものを探しているうち、変わった物を見つけた。
缶箱にスクラップブックと、十数枚の様々な宝くじが入っていた。
年末ジャンボから小さな商店街のくじまで、多種多様だったという。
ブックの方は、どうやら宝くじの当選番号を綴じているらしい。
何気なくパラパラと流し読みした彼は、あることに気がついて驚愕した。
箱の中の宝くじは、どれもがその一等懸賞に当たっていたのだ。
残念ながら、引き換え期限はすべて過ぎていたが。
スクラップブックの一番最後には、手書きで乱雑な文字が書き込まれていた。
くだらない
くじを燃やすのも不気味に思われたので、元あった場所に戻したという。
吹雪が止んでその小屋から逃げ出せるのを、彼は心待ちにしたそうだ。
『天体ショー』
220 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :04/01/26 00:01
友人の話。
天文ファンの彼は、何か天体ショーが起こると、街の灯が届かない山奥に行く。
その日も、ある彗星を見るために車で出かけていたそうだ。
撮影用の赤道儀をいじっている時に、妙な現象に気がついたという。
一部の星が何かに覆い隠されるように消えていくのだ。
天を凝視していると、やがて巨大なものが、はるか高空を飛んでいるのに気がついた。
とてつもない大きさの五角形が、伸び縮みするように変形しながら、空を西から東へ流れていったという。
慌てて写真を撮ったが、どれも真っ暗で何も判別できなかった。
その後は一回も目撃できていないそうだ。
次の記事:
『父親は重度の鬱病で寝たきりだった』
前の記事:
『何故か気になる県』