∧∧∧山にまつわる怖い話Part6∧∧∧
『ヤッホー』
25 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :04/01/19 22:42
友人の話。
ハイキングコースを一人で歩いていた時のことだ。
その山は手頃な高さで、気分の良くなっていた彼女は何度もヤッホーと声を上げた。
何度目かのヤマビコが返って来た時、いきなり耳元で囁かれた。
お願いだからもう少し静かにしてくれんかね。
びっくりした彼女はあたりを見回したが、誰一人として近くにはいない。
間違いなく老人の声だったという。
急に心細くなり、下山にかかったそうだ。
『キャンプで宴会』
26 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :04/01/19 22:44
先輩の話。
仲間五人でキャンプした時のこと。
夕食を食べ終わった後、当然のように宴会が始まったそうだ。
皆したたかに酔ったらしい。
次の朝、宴会の後片づけを始めた彼らは、揃って首を傾げることになる。
焚き火の周りに残されていた食器類は、全部で六人分あったのだ。
記憶をたどると、確かに六人で騒いでいたことを皆が思い出した。
しかし六人目が誰だったかは、ついに思い出せなかったそうだ。
『廃棄されたバス』
27 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :04/01/19 22:45
友人の話。
山中の曲がりくねった県道に、バスが廃棄されてある場所がある。
幽霊が出ると噂されていたが、友人はまったく信じていなかった。
彼は棄てたバス会社をよく知っていたし、そのバス自体が事故など何も起こしていないというのだ。
そこで彼は仲間と深夜の肝試しに出かけたのだという。
バス内を荒らしまくったが、予想通り何も出ない。
さて帰ろうと、バスの外に出た時。
ぼろぼろのバスの上から、いくつもの無表情な顔が彼らを見下ろしていた。
慌ててその場から逃げ帰ったという。
後日調べると、バスのすぐ上の尾根にため池があり、そこで何人かが入水自殺をしていたことが分かった。
それって一種の引っ掛けだよなあ。
彼はいまだにそう言ってぼやいている。
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