バイクでの心霊体験・スポット その三途の川
232 :774RR:03/10/13 01:27 ID:eB7sfYuf
俺はサラリーマン。平日昼間は仕事で、週末は家族サービス。
バイクに乗れるのは、いつもこういう時間帯。
今日も2週間ぶりにバイクで散歩に出かけたわけだ。
行き先など特に決めずに気の向くまま。特に飛ばすわけでもなくマターリ流すのが俺の楽しみ方。
そしてさっき、そう1時間ほど前、某県境付近で俺が体験した事を書こう。
たいした話じゃないが、まあ聞いてくれ。俺も誰かに聞いてもらいたいんだ。
234 :774RR:03/10/13 01:32 ID:eB7sfYuf
232にも書いた通り、俺はそんなに飛ばす方じゃない。家族持ちだしね。
そして、自分で言うのも変かも知れないが、バイク歴はそれなりに長い。
記録しているわけじゃないが、30万キロぐらいは走行しているだろう。
ちょっと前置きが長いが、つまり俺は「初心者ライダー」ではないってことを加味して聞いて欲しいんだ。
本題に入ろう、俺は某県境の国道を走行していた。国道とはいえ3桁番号。
それほど交通量は多くない。時間帯も時間帯だしね。
どれぐらいの交通量かといえば、数分に一度ぐらい対向車が来る程度だと思ってくれ。
235 :774RR:03/10/13 01:39 ID:eB7sfYuf
俺はハイビームを点灯しながら、時速60km/h+αぐらいで走行していたんだ。
すると、100mほど先の左側のガードレールに人が腰掛けているのが見えたんだ。
直感的に「これはヤバいぞ」と思ったね。
いや、この時感じた「ヤバい」ってのはなにもユウレイとかそういうヤバさじゃなくって、
こいつは予測のつかない行動を取りそう、あるいは俺の前に飛び出して来るかも知れない、という感覚だ。
ともかく、なんとなく危険を感じたので減速体勢を取りながら、なお進んでいくと、
その人影は、なんと10歳ぐらいの少女ではないか。
正直、この瞬間はゾっとしたね。
236 :774RR:03/10/13 01:46 ID:eB7sfYuf
俺はなるべく車線の中央付近に寄り、その少女をやりすごそうとしたんだ。
すると、やっぱりというか案の定というか、その少女は俺のバイクに向かって飛び出して来た!
まあ、こちらは心構えが出来ていたものだから、「チクショッ」って感じでブレーキングしたわけだが、なぜか後輪がフルロック。
砂が浮いていたわけでもないし、パニックブレーキでペダルを踏みすぎたわけでもない。
ロックのしかたも妙な感じだった。タイヤが鳴るわけでもなく、まるでオイルを踏んだかのような滑り方だった。
こんな感じで最後にはバイクを転倒させてしまった。
237 :774RR:03/10/13 01:54 ID:eB7sfYuf
まあ、スピード低かったので、転倒そのものは大した事件じゃない。
それより飛び出して来た少女だ。
ぶつけたり轢いたりした感触は無かったが、一応無事を確認しておかなければいけないと思い、
バイクを引き起こして路肩に停め、すぐに周りを見回した。
しかし・・・居ない。少女は居ない。
バイクを転ばしてしまって怒られると思い、逃げてしまったのだろうか?
無事ならそれでいいんだけど、やはり見届けないとマズいわけで、俺はちょっとあせりながら少女の姿を探したんだ。
しかし、月が出ているとはいえ夜道は暗い。
俺はバイクを再び動かし、ヘッドライトを点灯させ、
俺が転倒した場所、つまり少女が飛び出して来たガードレールの付近を照らしたんだ。
239 :774RR:03/10/13 01:58 ID:eB7sfYuf
バイクのヘッドライトに照らし出された光景をみて、俺は本当にキモを潰したよ。
そこにあったのは、いくつもの真新しい花束とお菓子と線香の燃え残り・・・・。
241 :蛇足:03/10/13 02:11 ID:eB7sfYuf
俺は生まれて初めて心のそこから「幽霊が恐い」と思ったよ。
もう次にどういう行動を取ればよいのか判断不可能。しばらく硬直したね。
やっと気を取り直し、Uターンするやいなや、猛スピードでその場を逃げ出した。
途中、オーバースピードでコーナーで張り付きそうになったけど、
それすら何かタタリなんじゃないかと思えてきて、もう半泣きでバイクを走らせた。
ようやく我を取り戻したのは先行車に追いついた時だ。
そしてコンビニを見つけて飛び込んだよ。コンビニ前でたむろしている若者たちがこんなに心強く見えた時はなかった。
ようやく落ち着きを取り戻し、家に帰ってきたわけだ。
まあ、当分の間、ナイトランは出来ないだろうなあ・・・。
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