∧∧山にまつわる怖い・不思議な話Part78∧∧
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『山奥の駄菓子屋』
38 :雷鳥一号 ◆jgxp0RiZOM @\(^o^)/:2015/07/24(金) 20:21:39.20 ID:fkEVakQY0.net
知り合いの話。
山道を歩いていると、小さな駄菓子屋に出会した。
喉の渇きでも癒そうと入ってみたが、置いてある商品は見覚えのない不思議なものばかり。
何の動物を模したのか全然わからないお面だとか、硝子瓶に沢山詰められた目玉だとか、
中身が入っているのかゴトゴト音を立てている壺だとか。
描写すると不気味な物ばかりなのだが、なぜか、怖いとは感じなかったのだそうだ。
札に書かれている字も、まったく読めない。
店に人の姿はなく、何度か呼んでみたが、誰か出てくる様子もない。
諦めて、何も買わずにそこを出た。
後日、仲間内でこの話をしたところ、
「あんな山奥に駄菓子屋なんかある訳ないだろう」と言われた。
その後も何度かそこを通っているが、あの駄菓子屋はどこにも見当たらないという。
『自分の座っていた場所』
39 :雷鳥一号 ◆jgxp0RiZOM @\(^o^)/:2015/07/24(金) 20:23:14.25 ID:fkEVakQY0.net
友人の話
湖の傍にあるキャンプ場で、キャンプファイヤーを楽しんでいた時のことだ。
歓談中に尿意を覚え、トイレへと出かけた。
すっきりして帰ってくると、自分の座っていた場所に誰かが腰を下ろしていた。
自分だった。
自分と同じ姿をした背中が、皆の話を楽しそうに聞いている。
立ち竦んでいると、仲間の一人が異変に気がついた。
スコップを手に取り、座っている何かに向かい、灰を一掬いして投げ付ける。
パッと姿が消えた。
誰もそこには座っていない。
他の仲間は一瞬驚いたが、「あぁ、またか」といった顔で話を再開した。
呆然とする彼に、灰を投げた者が説明してくれた。
そこのキャンプ場では、こういったことが結構な頻度で起こるのだという。
経験した仲間も結構いるが、特に何もないから気にするなと言われたそうだ。
『人面の獣』
41 :雷鳥一号 ◆jgxp0RiZOM @\(^o^)/:2015/07/24(金) 20:24:41.50 ID:fkEVakQY0.net
知り合いの話。
彼の親族が、所有している山で奇妙な獣を見たらしい。
身体は野良犬であったが、その顔が人間のものだったというのだ。
ニヤニヤと笑う中年の男のもので、どことなく下品な印象を受けたとか。
それからしばらくして、今度は人面の鹿を見たと言い出した。
やはり、あの中年男の顔をしていたそうだ。
その後もその山で、魚、蛇、猿など、何度となく人面の獣を見たらしい。
どれも皆、あの男性の下品な顔がついていたという。
どうやらこの獣は親族の顔を覚えたようで、最近ではニヤニヤ笑いながら足元へ近よってくるようになった。
気味の悪いことこの上なく、目撃したら一目散に逃げるようにしたそうだ。
「そのおっちゃんの顔に、全然見覚えがないんだとさ。
どうして自分の山に現れるのか、まったくわからないのが嫌なんだって」
この親族、先日狩猟免許を取得し、山に入る際には銃を携えるようになった。
……その内何か凄い報告が聞けそうで、彼と話す時はドキドキしている私である。
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