∧∧山にまつわる怖い・不思議な話Part74∧∧
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『老爺を見かけた』
911 :雷鳥一号 ◆jgxp0RiZOM @\(^o^)/:2014/09/05(金) 19:46:49.14 ID:n/UeMQ6M0.net
友人の話。
叔父と一緒に山菜採りに出かけていた時のことだ。
山の中を一人で彷徨っている老爺を見かけた。
谷を挟んで別の斜面を、ゆっくりと歩いていたらしい。
老人にしては背がスッと綺麗に伸びていて、足取りも確かだった。
同行していた叔父はそこで採取を止め、強引に彼を連れ山を下りたという。
「俺の祖父さんのそのまた祖父さんの頃から、あの爺さんは彼処の山を動き回ってるんだってよ。
俺も小さい頃から何度か見ているが、いつもまったく同じ姿なんだ。
この山ではあの爺さんは無視するよう、昔から言われとるよ」
麓に下りると、叔父はそんなことを教えてくれたそうだ。
『ハンモック?』
912 :雷鳥一号 ◆jgxp0RiZOM @\(^o^)/:2014/09/05(金) 19:48:13.64 ID:n/UeMQ6M0.net
昔馴染みの話。
昔、仕事で東南アジアの山に籠もっていた時のことらしい。
現地の連れと一緒に歩いていると、道の傍ら奥の木に何かぶら下がっていた。
立ち止まって確認してみると、それは白いハンモックだった。
「何でこんな人も来ないような山奥に、こんな物があるんだ?」
興味を覚えた彼が近寄ろうとすると、連れが慌てて止めてきた。
「近づいちゃダメです。アレは魔物かもしれない」「この辺りには、昔からハンモックの真似をする魔物がいる」と連れは言う。
うっかり中に入る人間がいると、クルッと巻き付いてから、山奥へ連れ去るらしい。
別の山では、テントに化ける類いの魔物話も伝わっているのだとか。
「アレが魔物なのかはわからないが、まず人が来ないであろうこんな場所に、
あのような物が据えられていること自体がおかしいと思います。
大体、アレは綺麗すぎます。まるで設置されたばかりみたいです。
ここの山は深いから、何が潜んでいるかなんて誰にもわからない。
怪しいモノには近づかないことが、身を護る基本ですよ」
そんな風に説得され、無視してその場を通り過ぎたのだそうだ。
『自動販売機』
913 :雷鳥一号 ◆jgxp0RiZOM @\(^o^)/:2014/09/05(金) 19:48:54.58 ID:n/UeMQ6M0.net
友人の話。
実家近くの里道を、夜中に一人で歩いていた。
暑い夏の既設だったが、山からの風が涼しく心地良かったのだという。
「喉が渇いたな」そんなことを思いながら歩いていると、行く手に明かりが見えた。
自動販売機だ。
「お、あそこで何か買おう」
冷たい喉越しを連想し、自然と足が速くなる。
あと少しの所まで近寄ったその時、パッと明かりが消えた。
傍に寄ってみると、そこにあったのは壊れてボロボロになった自動販売機だった。
表面が至る箇所で赤錆びていて、間違いなく使われなくなって久しい代物だ。
化かされたような気持ちで、そこを後にしたという。
実家にいた従兄弟にこの話をしてみると、
「あぁ、あそこって自販機の幽霊が出るんだよ」と普通な顔で言われたそうだ。
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