怖い話や不思議な話をまとめて紹介するブログ

怖い話＆不思議な話の投稿掲示板
投稿者「石屋 ◆x7SNgv4U」 2021/09/15

どうも。久方ぶりです。『釈迦院』や『防犯カメラに映るモノ』を投稿した石屋です。
『防犯カメラに映るモノ』で友人の警官の話をしましたが、今回もそんな友人から聞いた話を短めなので二つ程語ろうかなと思います。
ただあまり怖くない、どちらかというと『不思議な体験＆経験』に近い話なのですが、
警官という『普段オカルトや心霊を認めない立場の人間』が体験した不可解な出来事という事でご容赦ください。
昨今のコロナの影響による在宅の時間が増えたの方々の暇つぶしになれば幸いです。

では本題へ


『団地の見回りにて』
これは警官の友人が当事者ながらも気付かなかった話で・・・

とある日に年上の上司の方と一緒に団地をパトロールする仕事があったそうで、その団地を夜に見回っていた時の事
団地の周りを一人が時計回り、もう一人が反時計回りに見回る事になって友人が時計回りに進んで行き、上司と合流する場所の近くまで来た時に
「あれ？なんか上司が呼んでる」
と離れた場所から懐中電灯の灯りを振り回して呼ぶ上司の姿があったそうです
慌てて上司の所に行くと上司は顔面蒼白で少し震えていたそうです
「どうかしました？」と友人が聞くと
「お前・・・なにも感じなかったのか？誰かいる気配とかしなかったか？」
とやたらと友人の背後を気にした素振りで話します
「ええ、何も。まったく」
「いや俺の見間違い・・・じゃないな　あのな」
上司が重々しく語るには反時計回りに回っていた上司が合流地点の近くから友人を見た時、人魂か火の玉かは不明だったがそんな感じの灯りの塊が友人の後ろにドラクエのパーティの様に綺麗に十数個、一列に並んで付いていたそうです
「慌てて呼んだけどこっちに来る時に一緒にそのまま付いてきたらどうしようかと今更ながら思ったよ。そこの街灯の所までお前が来たら灯りの集団消えたけど」
上司の言葉に思わず後ろを振りかえった友人でしたがそこには何もなく街灯に照らされた団地の姿と道があるだけでした
「いやもう見回りしたくないわ。あとよろしく」
上司にそう言われて残りの団地の見回りを友人は一人で行ったそうです

「別に気付かなったからいいんだけどさ、そんなの言われて一人で見回りさせる上司にゾッとしたね」
友人はそうオチを語りました


『眠れない夜は』
二つ目の話
これは友人が体験した怖いというより『そういう不思議な現象』といった趣の話です

とある警察署に三日ほどの泊まり込み勤務に勤務になった友人
三交代制の夜勤担当だったのですが、夜勤といっても仮眠の時間はあります
その警察署の仮眠室にて仮眠を取るのですが初日は眠れたものの、なぜか二日目の夜は眠れませんでした
布団に入って目を瞑っても眠れずにまんじりともせず朝を迎えました
「なんだろうな、初日に眠れないなら勤務先変わって緊張してたから眠れない、って分かるんだけど
二日目に眠れないってどういう事だ」
決して眠くなかったわけではなく、むしろ眠かったのに眠れなかった事が腑に落ちない友人は欠伸をしながら仕事をしていたそうです
そうしたらそこの署の同僚に
「眠そうだな・・・あ、昨日寝れなかっただろ」と話しかけられました
「ええ、何か知らないですけど何故か眠れなくて」
そう語る友人にその同僚は冷静に呟きました
「あー、昨日は"居た"からな」
え、とどもる友人に同僚の人は淡々と事情を説明しました

その警察署では誰ともなく仮眠室で眠れない日がある
その眠れない日はランダムで最初は原因も分からず、また眠れなかった人も別の日には普通に眠れたりするので
「ただ興奮かなんかして眠れない日があるんだろう」と考えていたとの事
しかし『眠れない日』がちょくちょくある、という同僚達の声が職場で広まり
ある人物がその共通点を調べていたところ
「原因・・・というか眠れない日の共通点が分かったんだよ」
「なんですかそれは」
「ここの仮眠室って一階にあるだろ？」
「はい」
「その下・・・地下一階に何があるか知ってる？」
「確か遺体安置所ですね」
「そうなんよ、『眠れない日』っていうのの共通点がさ、『遺体安置所に仏さんを寝かせてる時だけ』なんだよ」
事故などで亡くった人を身元確認するために預かってる間、つまり遺体安置所に『仏さん』が置かれている日だけ『仮眠室で寝ようしても眠れなくなる』
この警察署ではなぜかそういった現象が起きてるそうでした
「昨日事故で亡くなった人がいてね。身元確認は終わってるけど引き取りが今日の夕方なんだよ
だから今日の夜は眠れると思うよ」
「はあ」

同僚の人が言った通りその日の夜は友人は普通に眠れたそうです
皆さんも眠れない日は上か下の階の住人がどうなってるか・・・気にかけた方がいいかもしれませんね


おまけ
友人との会話

「で、そのあとの話でさ『幽霊とか出ないしただ眠れなくなるだけだからほっといていいんじゃね？』って上の方に報告したら言われたんだって」
「まあ、警察だから心霊とか認められんしな」
「それに現場の人間が一人眠れなくなるだけでしょ？って感じだったらしい」
「ブラックですなあ・・・」
「警官とはいえ個人の睡眠時間を犠牲にさせるのってどうよ」
「でも原因が『遺体安置所に仏さんがいるからなんです』って言ってもねえ・・・」
「まあ眠れなくなるだけだから怖くはないんだけど。怖いのはやっぱり人間だしね。
包丁持った人間と対峙したことある？俺はある」
「ちょ、その話の方が投稿ネタに相応しくない？」
「守秘義務とかあるからあんまり話せないんだよねえ・・・まあ包丁持った人間は強盗犯だったんだけど」

友人は今日も市井の人々を守っているようです


次の記事：『表札に飼い猫の名前』『ＮＮＮ』
前の記事：『休み明けの会社』『自転車盗られた』