海・山にまつわる怖い話・不思議な話 3
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『小さな祠の前』
243 :本当にあった怖い名無し:2020/02/07(金) 20:26:03.75 ID:RXDtBtZn0.net
石じじいの話です。
場違いのものの存在は恐怖をもたらします。
深夜に刃物を持って歩く老女、深夜に遊ぶ子供や白いワンピースの若い女性w、山中の立派な屋敷など。
そのような話を書き込んだことがあったと思います。
じじい曰く「夜は、おなごに会うのがいちばん怖いわい。昼間はええけどな」
じじいが山を歩いていると、小さな祠の前に土下座して突っ伏している男性がいたそうです。
その男性は、額を祠の前の石にすりつけるようにして微動だにしません。
この人は死んでいるのでは?と思って近づきながら声をかけましたが、まったく反応がない。
注意深く近づいて様子を見ても、まったく動かない。
その人の脇にしゃがみ込んで、顔をのぞきながら話しかけました。体調が悪くて動けないのかもしれないと思ったからです。
しかし、その男性はまったく動かず、ただ消え入るような声で「このままにしておいてください」
じじいには、その男性の口元がわずかに微笑んでいるように見えたそうです。
じじいはそのままにして、そこを離れました。
「なんかの修行やったんかのう?あがいなふうなもんは見たことも聞いたこともなかったがのう」
『符号』
246 :本当にあった怖い名無し:2020/02/08(土) 12:37:54 ID:PUCEirr90.net
石じじいの話です。
朝鮮にいた時の話ということです。
朝鮮では、生まれた子供の性別を『符号』であらわすのだそうです。
そして、玄関の上に縄を張って、男子ならば唐辛子と炭を挟んでおく。女子であれば松の枝と墨を挟む。
第一回の誕生日に親戚たちが集まって、子供の将来を祝福して、筆、墨、餅、弓、糸、千字文、金銭などを贈ります。
それらを大きなお盆にのせて、子供の前に供えます。
その子供には新調した服を着せて、前途を占うのです。
子供が最初に筆か墨をとると名筆家となる。
千字文をとると学者に、弓をとると軍人に、糸をとると長生きし、米か金銭をとると富貴になる。
あるところでその儀式をしたところ、その子はくるっと振り返って、そこに置いてあった刃物をとろうとしたそうです。
それは子供が選ぶ対象ではなかったのですが。
あぶないので、父親が慌ててその刃物を取り上げましたが、その子は火がついたように泣き叫びました。
その子は普通に育ちましたが、長じて愛国の志強くなり、ある日、逐電したそうです。
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