海・山にまつわる怖い話・不思議な話 2
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『山が人を呼び出す』
346 :本当にあった怖い名無し:2018/12/06(木) 22:23:20.87 ID:0LqaPCCZ0.net
石じじいの話です。
山が人を呼び出すことがあったそうです。
ある日、突然、「山」に人が呼び出される。
呼び出される人は、近くに住む人間の場合もあるし、ある程度遠くの人の場合もある。
ある時、突然、その山に行かなければならない、と思うようになるのだとか。
行かないとおさまらないようになって、必ず来るのだそうです。
山の場所は、夢にみてわかるということなのですが。
その山は深山幽谷というわけではありませんでしたが、あるていど険しいところだったと。
山に登って奥深く分け入って、そこで一晩過ごすと、つきものが落ちたように山から帰ってきます。
他の人が連れ立って山に入ってはいけないのだそうです。
呼ばれた人ひとりで行かねばならない。
一晩を過ごす場所は決まってはいませんでしたが、どこでもよいというわけではなく、
呼ばれた人が山を歩いている時に、「ここだ」と感じてわかるのだそうです。
ある樹木のそば、岩のそば、切り立った崖のそば、など、数カ所に限れていたようです。
その山に入ったまま行方不明になった人間はいない、ということでした。
「ぬくいときならええが、冬に呼び出されたらたまらんで。あそこらへんは、冬はさむいけんね」
『言葉をかけてくる人』
361 :本当にあった怖い名無し:2018/12/08(土) 12:56:03.53 ID:zdPa9heC0.net
石じじいの話です。
じじいの住んでいる山間の集落では、夏霧が深く立ち込める日が、年に一、二度ありました。ほとんどは一度きりだったのですが。
これはものすごい霧で、ほんの数メートルのところが見えない。
また、日光を遮って、夏なのにシャツだけでは寒くて耐えられないほどでした。
霧は朝の8時ごろには消えてしまいます。
その濃霧の中から「言葉をかけてくる人」がいたそうです。
濃霧の中を歩いていると、「もし」、「あの」、とか声をかけてくる。
あたりを見回すと、霧の中にぼんやりとした人影がある。
「おはようございます」などと応答したら、その人影は、「なにか重要なこと」をその人に話し伝えるのだそうです。
そのことを聞いた人は、すぐさま病みつくとか。
高熱をだしてのたうち回るが、一晩で回復する。
回復したときには、何を言われたか忘れているのだそうです。
なにか言われたことは覚えているのですが。
あまりの高熱で難聴になった人もいて、その「霧の人」は地元の人々から恐れられていました。
限られた集落周辺の道路際にしか出没しなかったそうです。
以前紹介した、
「ドウロクジン」や「ミサキ」のような存在だったのでしょうか?
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