海・山にまつわる怖い話・不思議な話 2
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236 :本当にあった怖い名無し:2018/10/27(土) 21:56:18.56 ID:u1nO5VOX0.net
石じじいの話です。
朝鮮の話が出てきました。
山に入るために立ち寄った麓の村の人と話していると、
「ここから登った山の中に無住の仏教寺院があるが、そこの僧侶に気をつけろ」と言われたそうです。
「なにか悪さするんか?」
「しないが、怪しいものだ」と。
ボロ寺に住み着いとる乞食坊主ちゃうんか?と思って、川沿い歩いて山に入っていくと、
河原のなかのまっすぐな道を、僧侶が歩いて下ってきたそうです。
そうら、きなすった!
じじいは用心しながら歩を進めました。
しかし、いつまでたっても僧侶は近づかない
こちらもむこうも歩いているのに両者が近づかない。
「村の人がゆうように、あれは怪しいもんやと思うたで」
じじいは双眼鏡を出して、その僧侶をよく見てみました。
その僧侶は若く、がっしりした体つきだったということです。
しっかりとじじいのほうを見つめていたそうです。
そして、たしかにこちらに歩いていました。
僧侶は、じじいが双眼鏡から目を離したすきにいなくなったそうです。
消えてしまったように思えたと。
じじいは引き返すわけにもいかず、そのまま歩き続けて、その廃寺に行きつきました。
「あのまま逃げて帰ったら朝鮮人に笑われるけんね」
237 :本当にあった怖い名無し:2018/10/27(土) 21:57:19.42 ID:u1nO5VOX0.net
その寺は荒れていたそうですが、すでに夕刻になっていたので、ここで夜を過ごすことにしました。
そのまま山の中に入ってしまうと、あのような魔物(?)に襲われて逃げ道がない、と考えたのです。
「そん時はそがい思うたんやが、よう考えると、あの寺が、あれの住処やったんかもしれんのよな」
「風が強うに吹きよったけん、寺の中がぬくうてええ思うてな」
本堂の端に陣取って、床に周りの森から拾ってきた枯れ枝を撒きました。
これで、お堂に入ってきたモノがそれを踏めば、バキっと音がするのでわかるだろう、というアイディアです。
(しかし、相手が実体のないモノであれば、その仕掛けは無力でしょうに)
朝鮮語で般若心経を唱えて寝たそうです。
(「朝鮮語のお経知っとるん?」とたずねたら、「知らいでか!日本のとよう似とらい」と)
眠っていると、ソレは来ました。
238 :本当にあった怖い名無し:2018/10/27(土) 22:00:06.17 ID:u1nO5VOX0.net
夜中に枯れ枝を盛大に踏み折るバリバリという音で目がさめたじいいは、脇に置いていた拳銃をとって構えました。
しかし、何かが襲ってくる気配はない。
目を凝らしてもなにかいるようには見えない。
へたに動かないほうが良いと思い、そのまま明るくなるのを待ちました。
明るくなって見ると、床に敷いた枯れ枝がお堂の入り口から自分のほうに向けて一直線に砕けていたそうです。
「なんか来たんやろうな。悪さはせんかったが」
じじいがその後、同じ村に訪れたときに、その怪事のことを話したところ、村人は「やっぱり出るのか!」と驚いていたそうです。
「おお、そうよそうよ、あとで鉄砲みたらな、タマが2発しか入っとらんかったんよ。自分のと合わせて4発やがw油断したい」
そのあと、「朝鮮人には犬に金玉喰われてしもうたもんが何人もおる」という決めことばで話が締めくくられたのは言うまでもありません。
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