【新】海・山にまつわる怖い話・不思議な話 1
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664 :本当にあった怖い名無し:2018/06/11(月) 12:09:30.86 ID:GXGKmeJX0.net
石じじいの話です。
死者に会ったかもしれないということです。。
村里近くの丘で少年に会いました。(生きてる)
かれは、快活で、ちょっとはにかむ、かわいい少年だったと。
いろいろと自分の生活や周りの山のことを教えてくれて、じじいのことをたずねてくるので、
石をさがしていること、このあたりには珍しい石がある、と教えました。
少年はたいそう喜んで、自分も見つけたいと目を輝かせていたそうです。
じじいは、少年と山をおりて、少年が求めるので彼の家に立ち寄りました。
そこで、彼の祖父、祖母と会い話をしました。
少年は、病気療養のために両親の元を離れて、いなかで自分たちと一緒に生活しているのだ、ということでした。
世間話をして、食事をいただいて、少年と別れました。
少年は、自分も石を見つける、といい、じじいは、また来年会おうと約束をしました。
その時に、珍しいきれいな石をもってきてやると。
一年たって、じじいは少年の家を再訪しました。
が、少年には会えませんでした。
前年、じじいと別れたあと急にやみつき回復することなくなくなったと。
じじいと会うことをたのしみにしていた、と。
665 :本当にあった怖い名無し:2018/06/11(月) 12:09:58.98 ID:GXGKmeJX0.net
ちょっとおせんちになったじじいは、前の年に少年と出会った丘に立ち寄りました。
そよ風が吹く、すがすがしい夏の昼下がりだったそうです。
頂上にたたずみ「人の人生などわからないものだ、かわいそうに」を考えていたそうです。
急に、後ろでがさっと音がしました。
じじいはふりむきましたが、だれもいません。待っていてもそのあと音はしない。
じじいは、リュックに手を伸ばしましたが、そのときにまたがさっと音が。
ふりむくとなにもいない。そのあと無音。
じじいは、再びリュックに視線を戻して、じっと待ちました。
すると、ガサっ
もう、じじいは振り向きませんでした。
すると、さらにガサっ
ガサっ
ガサっ
人が歩いて近づいてきていると思ったそうです。
じじいはちょっと怖くなりましたが、がまんして顔を伏せていました。
その「足おと」はどんどん近づいてきます。
じじいはがまんしました。
その人物は彼の背後で立ち止まったそうです。
じじいはふりむきませんでした。
『どがいなかな?ええ石はみつかったかな?
おっちゃんはきれいな石をもってきてあげたで。あげるけんもっていったらええが』
背後の人物はなにも答えなかったそうです。
『おじいちゃんらにおうてきたで。たいへんやったな。ようこらえたな』
『さてぇ、おっちゃんもそろそろいこうまい。元気でおりんさいよ』
そういって、じじいは、少年へのおみやげとして持ってきた青い石をそこに置いて、ゆっくりと立ち上がりました。
そして振り向かず手を振ってそこを離れました。
足おとは、すこしのあいだじじいのあとをついてきたように思えたそうですが、その気配はすぐに消えたそうです。
セミが喧しく鳴いていることに、歩き始めて気がついたそうです。
666 :本当にあった怖い名無し:2018/06/11(月) 12:10:18.00 ID:GXGKmeJX0.net
『それは、そのおとこのこのゆうれいやったん?お経となえたん?』私
『わからん、人みたいやったけど。お経はとなえなんだよ。唱えんといけんような相手とは思えんかったんよ』じじい
『そのあと、そこにまたいったんかな?』私
『いったで。次の年も、その次の年もな。そやけどな、もうその足音ちゅうか人は来んかったい』じじい
安堵したと同時にさみしかったそうです。
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