【新】海・山にまつわる怖い話・不思議な話 1
http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1502541708/
『猿』
578 :本当にあった怖い名無し:2018/05/22(火) 11:58:53.32 ID:rwSGpg8m0.net
石じじいの話です。
じじいの歩く山には猿がたくさんいましたが、なかなか賢いやつもいたようです。
山で石集めをして、石をハンマーで叩いて、小さく割っていた時に(形ではなく中身重視なときは軽くするために割ったとか)、
猿の群れと遭遇したそうです。
猿は弁当を盗るので警戒しました。
その場を離れて遠くで見ていると、群れのなかから一匹、ひ弱そうなやさがたの個体が、
おずおずとじじいが石を割っていたところに近寄ってきて、石の破片をひとかけら取り上げたそうです。
『それは食いもんやないがぁ』と思って見てると、
その猿はその石片を持って群れに戻って、それでいきなり近くの猿に切りつけたそうです。
すぐに群れは騒然となりました。
その刃物猿は別の個体にも襲いかかったようでしたが、
群れの混乱で、じじいはその後を見失ってしまいました。
『あがいなちいさな猿が、がいなことするもんよ』
『猿まね、ゆうけど、あがいなことお、どがいしておぼえたんやろうのう』
そのあと、猿を山で見かけるとちょっと怖かったそうです。
『落石』
598 :本当にあった怖い名無し:2018/05/28(月) 16:57:57.88 ID:hagv252p0.net
石じじいの話です。
不思議な落石にであったそうです。
細い林道を歩いていたときに、山の上から「どっすん、どっしん」と大きな音が響いてきたそうです。
「ばっきん、ばっきん、ずっしゃん」と木が折れる音もする。
じじいは、「これは落石か?!」と思い身構えました。
逃げようにも逃げ道はなく、音がしてくる(と思われる)方向と逆方向へ林道を走って逃げました。
すると、じじいの前方の山側の樹木が何本も折れて林道に倒れて落ちてきました。
同時に、林道の斜面側の端が、ざくっと崩れたそうです。
そして、斜面の下の方の樹木が倒れ始めて大きな音は、山斜面の下の方に遠ざかっっていったそうです。
つまり、「落石」はじじいの前を木々をなぎ倒しながら林道の一部を削って通り過ぎたのです。
『おおごとやったね』と私。
じじいは、
『そうよ、もうすこしでおだぶつよ。しかしのう、その落ちてきた石が見えんかったんよ。
がいにおおきな石やったろうと思うが、見えんかったんで。
こう、木がバ~っと倒れていくんよ。大きな石やったろうに見えんかったい』
そんな巨大な落石が見えないものでしょうか?
それが出す音から逆の方向へ逃げたのに、石(かどうか見えないので不明)はじじいの眼前を通ったそうです。
音が反響してじじいが音の方向の判断を誤ったのかもしれません。
次の記事:
『食うな』『遺品整理』『学校のベランダ』
前の記事:
『夜中寝てたら』『肝試し』