怖い話&不思議な話の投稿掲示板
投稿者「NO NAME ◆uaDZIpdM」 2020/01/25
自分が中学生の時の話。
2階の自分の部屋で寝てたら深夜に目が覚めた。時計を見ると夜中の2時半くらい。
なんだまだ寝られるじゃん、うとうとしていると階段を昇ってくる音がする。
軽い音だったから隣の部屋の姉がトイレにいって戻ってきたんだと思ってた。
その音は階段の中ほどで止まった。変なところで止まってんなあとちょっと気にはなったが眠気が勝って寝た。
翌日も夜中に目が覚めた。自分は寝汚さについては自覚している。目覚めた自分にびっくりしていると、また階段を昇ってくる音が聞こえる。
音は階段を昇りきって自分の部屋の前で止まった。人の気配がしたので今度こそ姉だと思った。でも音はそこから動かない。姉だったら隣の部屋のドアを開けて中に入るのに物音が一切しない。
自分の部屋は階段をまっすぐ昇っていった左手側にある。そのすぐ隣というか奥が姉の部屋。階段の突きあたりは壁になっていて、姉の部屋の押し入れの側面になる。
上手く説明できないが、人間と同等の大きさの気配というか、存在感が人間ぐらいの気配っていったらいいんだろうか。何かが自分の部屋の前にずっとたたずんでいて動かないままだ。
ものすごく怖かった。泥棒の類だったら逃げなければと思ってドアをにらんで身構えていた。少なくとも15分は緊張してたと思うが、そんなに長く緊張し続けられなくていつの間にか寝ていた。
翌朝、家族全員に部屋の前に来たか聞いてみたが、誰も来てなかった。足音は聞いたか聞いてみても寝ててそんなもん知らんって。
さらに2日後、また夜中に目が覚めた。
そのころにはオカルト話にありがちな、どんどん近づいてくる系の呪いか何かだと思っていた。
寝る前に台所から塩を持ってきて枕元に置いといた。効くかはわからんがもし人じゃないなにかだったらぶっかけてやる!!と塩を握って布団を頭からかぶり、ふるえながら万全の体勢をとった。
予想通り足音は昇ってきた。
これまでと同じ軽い音がトン、トン、トンと一定の速さを保ったまま近づいてくる。ただ気配の大きさ?存在感?は犬くらいに小さく感じた。
ドアの前まで来た!と思ったら、音は止まることなく通り抜けていった。
前述したとおり、階段の突き当りは壁だ。なのに階段を昇る音だけが床と同じ高さを保ったまま壁を突き抜けていった。トン、トン、と音が遠くなっていって静かになった。
翌朝、これまたオカルトにありがちな同級生や親戚、近所の人が亡くなった系かと思って、親に聞いてみたけど該当者なし。事故にあった人も入院している人もいない。誰かの命日でもなんでもない。それ以降夜中に目覚めることはなくなったから、あの足音のせいで目が覚めてたんだろう。
こんな風に実家はときどきいろいろな何かが通り抜けていく。家族で見たり聞いたりしてるのは自分だけだから、安眠のためなるべく来ないでほしいと願っている。
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