∧∧山にまつわる怖い・不思議な話Part62∧∧
『山中の夜』
582 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ:2012/06/21(木) 18:13:34.71 ID:Ru3dtsTD0
友人の話。
単独行で山を楽しんでいた時のこと。
二泊ほど山中で過ごした日の夜、寝る前に持参した酒を一杯引っ掛けた。
「ゲッ!?」思わず嘔吐いてしまい、口から吐き出す。
昨晩まで美味だった酒が、いつの間にか酸っぱくてエグくて、とても飲めるような代物ではなくなっていたのだ。
その時ふと、不動産業に勤めている知り合いの言葉を思い出したらしい。
「霊が出るって噂のある部屋が空くと、ちょっとした確認をするの。
といっても、日本酒を部屋の真ん中に一晩か二晩、置いておくだけなんだけどね。
味とか色が変になっていたら、そこには何かいるんだって」
話を聞いた時には面白く思ったものだが、いざ思い出してしまうと、とても面白いという気分にはなれなかったそうだ。
周りの闇がどうにも気になってしまい一晩中まんじりともせず、夜が明けるや否や、予定を切り上げて下山したのだという。
『幽霊対策』
584 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ:2012/06/21(木) 18:20:19.83 ID:Ru3dtsTD0
昔馴染みの話。
現在彼は、山奥にあるペンションの管理人を副業にしている。
中に一つ「幽霊が出た!」という苦情がよく寄せられる小屋があるのだという。
その都度、その小屋の部屋という部屋で、バルサンを盛大に焚くのだそうだ。
「アレやるとしばらく静かになるんだよ。
効果覿面っていうか、ほぼワンシーズンはそんな苦情が出なくなる」
「いや、でもアレって、虫とかにしか効かないんじゃないの?」という私に、
「似たようなモンだって。どちらもウザいし面倒ばかり掛けやがる」
苦々しそうにそう答える彼だった。
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