∧∧山にまつわる怖い・不思議な話Part56∧∧
『裏山の古井戸』
585 :本当にあった怖い名無し:2011/08/05(金) 20:17:24.41 ID:LCe5Uc1zO
子供の頃、ばあちゃんちの裏山によくついて行った。
ばあちゃんはみかん畑で農作業をするのだが、俺はいつもすぐ飽きてそこらへんをうろついていた。
ある日、杉林を探検してると、古井戸があるのに気が付いた。
俺は水があるのか見たくて覗き込んだが、枯れ井戸なのかコンクリートで蓋がしてあるようで、中を見ることが出来なかった。
しかし、端っこの所がひび割れ欠けている。俺はそこらへんの枝で穴を開けようとした。
しばらくホジホジしてると、なんか井戸を響かすような低音が聞こえてきた。
耳を澄ますと、それは井戸の中から聞こえていた。
しかも、だんだん大きくなり、嗄れた爺さんの声で「ほうれい、ほうれい…」と聞こえ初めた。
俺はびびりまくって、婆ちゃんの所にダッシュした。
婆ちゃんは俺の話しを聞くと、弁当箱を持って杉林へと歩いて行った。
それから婆ちゃんは空になった弁当箱を持って帰ってきて、俺を連れてすぐ山を下りた。
それから婆ちゃんは俺に山にもう山に入るなと言ったが、あれは何だったのかは教えてくれなかった。
『円』
666 :本当にあった怖い名無し:2011/08/11(木) 00:15:09.14 ID:Ef2ean8y0
高校時代の担任の先生が、小学生の頃に体験した話。
夏休みに父親の田舎の爺ちゃん家に遊びに行った先生は、毎日山や川で遊びまわっていた。
その日は近所の山を探検してると、山中に急に開けた場所があり、
そこに紅い木の棒(角材を鳥居の色のような朱色に塗ったもの)が、直径10メートルほどの円を描くように10数本並んでいた。
なぜかそのあたりはむせるような嗅いだこともない異臭が立ちこめ、周りは雑草が生い茂ってるのに円の内側だけはほとんど生えてなかった。
また、周りにはまばらに虫の死骸や、鳥か何か小動物の骨のような残骸が散らばっていた。
さすがに恐ろしくなり急いで家に戻り、爺ちゃんにその話をすると急に険しい顔になり、
「円の中に入らなかっただろうな!?
あの山には近づくなと子供に言わなかったのか?」
と息子(先生の父親)に怒鳴った。
念のため明日は家の中で大人しくしろと言われたという。
後日父親に話を聞くと、なんでもあの山には物の怪がいて、ああして円を作るとその中に閉じ込めておけるという伝承があるという。
「父さんの子供の頃は、度胸試しであの円の中に入る、棒を倒すだなんて遊びもあったんだが、今思うと恐ろしいな」と笑って言っていた。
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