∧∧山にまつわる怖い・不思議な話Part36∧∧
『裏の庭で一人遊んでいた』
141 :本当にあった怖い名無し:2008/01/04(金) 23:13:25 ID:dCD+b4gM0
俺の餓鬼の時の体験。
俺の住んでいるとこは県庁所在地だったが、親父の実家が同じ県のド田舎で山の中だったんだ。
冬休みになると正月を過ごすためにそこに連れられて行くのだが、其の当時はTVの入りも悪く正直行きたくなかった面もあったんだ。
其の年もいつものごとく連れて行かれたんだが、従兄弟らがまだ来ておらず暇でしょうがなかった。
で、することも無いので裏の庭で一人遊んでいると、突然ガサガサと音がする。
そちらを見ると、どう見ても『鬼』としか見えないの者が、藪の向こうからこっちを見ている。
背の高さはあまり高くないが角が一本はえていて、筋骨逞しい様子はまさに絵本の中にいる鬼だった。
餓鬼だった俺は大声で悲鳴を上げると、爺さんが家の中から走って出てきた。
それで爺さんの方に走って行ったが、其の時の爺さんの表情から考えるに、爺さんも見ていたものと思われる。
で、其のあと直ぐに檀家だったお寺に相談に行き、和尚さんを連れてきて現場を見てもらったら、
「これは自分の手に負えないので、本山に頼むしかない」と言って、本山から徳の高い僧を呼んでくれた。
其の日の内に来てくれた高僧は一生懸命祈祷をしてくれ、その後説明をしてくれた。
「どうした訳か分からないが、常世との境目が一部崩れ鬼がこっちに出てきてしまったようだ。
さっきの祈祷で恐らく穴はふさいだと思うが.....」
と言うことであった。
幸いその後は『鬼』は出ていないが........。
『山の沼』
159 :本当にあった怖い名無し:2008/01/05(土) 12:41:25 ID:4NZz24eN0
山の沼の話。
自分が10歳の時の話。
自分と従兄弟(9歳男)と叔父さんとで、家から少し山中に入った沼になまず釣りに出かけたんだ。
自分はあんまり釣りには興味はなかったが、従兄弟(これは釣り好き)と叔父さんが教えてくれるというので出かけたんだ。
沼まではそんなに遠くもなく、20分ほどで着き、
直ぐに釣りを始めて素人の自分も2匹ほど釣って「なんだ釣りもおもしろいなぁ」などど増長しながら続けていたが、
なんだか自分の周りの草むらとかが不自然にがさがさいいだした。
なにか兎か子犬ぐらいの大きさの物が走って回っている感じだ。
すると叔父が血相をかえて走ってきて「早く帰るぞ」と言う。
自分はもっとやりたいと言ったが、叔父があたふたと帰り支度をするので仕方なく帰った。
帰る途中も来る時とは叔父の様子が全然ちがい、いつもは冗談など言って陽気な人だが一言も喋らない。
そうする内に家に着いた。
それで叔父に「釣りも好調だったのに何で急に帰ってきたの?」と尋ねると、
「おまえの周りを、ラグビーボールぐらいの黒い得体の知れない物がぐるぐる回りだしたのが見えたんで、それで引き上げたんだ。
お前は見ていないのか?」
と言われた。
そして「もうあそこでは釣りはしないほうがいいな」と言って、二度とその沼に行くことはなかった。
次の記事:
厳選 ほんのりと怖い話
前の記事:
『指揮おじさん』