山から石持ち帰るとヤバい
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93 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/11/07(土) 21:40:49.84 ID:vzKQViEb0.net
石じじいの話です。
昔の山村が山から得ていたものの一つに「水」があります。
普通は水源池とよばれるため池が谷間にあって、そこから簡易水道を引いていました。
それに併せて(または、それがいきわたらないところは)自宅の裏庭のわき水を溜めて水道としたり、井戸を掘って水を得ていた。
じじいはある日、村の水源池の脇を通って山に石を探しに行こうとしました。
池をみると、青い水面(深いので)から大きな石(岩)が顔を出しています。
はて?あそこは池の一番深いところで、水面の上に顔をだすような大きな岩はなかったはずじゃが・・・
池の水位は梅雨時ということもありほぼ満水で、両方の谷の斜面から石が崩れ落ちてきて池に入ったわけでもないようです。
これは村の連中にゆうとかんといかんなぁと思って、山に入りました。
夕方、まあまあの石を得て、同じ道を下って池を通りかかると、その石がない。
あれ?のうなっとる。水のなかにもないが・・・崩れてしもうたんかのう。
気にしつつも、自宅に帰りました。
94 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/11/07(土) 21:43:09.11 ID:vzKQViEb0.net
数日してまた池に行くと、岩がある。水面から1メートルほども飛び出ている。
村の人間に伝えて、一緒に訪れると、石はさらに高さを増して、3メートルほども水面上へそびえていた。
しかも、その岩石の上部側面には、仏様のような姿が掘られていた。
しかし、仏様のようでもあり、なにか仁王のような、異形のもののような。
次の日、皆で池に行くと、当然ながら(w)岩は消えていた。
水面の下にも、岩があるようには見えなかった。
皆から嘘つき、酔っ払い呼ばわりされたそうですが、
仏像岩を目撃した他の村人たちは、みな信頼されていた人たちだったので、村人たちは非常に当惑感が残ったそうです。
そのあと、その池のよこを通るときは、ドキドキものだったそうです。岩があったらどうしよう、と。
その水源池は、他の大規模ダムからの水を村に引いて水道を整備するということで使われなくなり、
維持もされなくなって土砂にうまって沼となり、消滅しました。
村ではよく知られた池だったので、子供の頃に訪れたことがあります。
まだ池があったとき台風で大水が出たときに、下流の川の河原に「石仏」の頭部が転がっていたことがあるそうです。
それはかなり摩耗していましたが、憤怒の表情であったため、祟りがあるのでは?と発見者たちは恐れ、村の寺に持ち込みました。
先々代の住職は、「こんなもん、持ち込まれてものぅ、どがいせぇちゅうんじゃ?」と言って渋りましたが、引き取ってくれたそうです。
いまでも寺の境内にあるかもしれません。
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