∧∧山にまつわる怖い・不思議な話Part35∧∧
『穴を掘り隠れる訓練をしていた』
470 :元登山者:2007/11/20(火) 13:35:32 ID:QHa6WVHk0
友人から聞いた話です。
彼は陸上自衛隊の隊員で、訓練などで山にこもることがあります。
ある時、山の中で身を隠す訓練をしていて、穴を掘り隠れる訓練をしていたそうです。
スコップを使って穴を掘っていると、石のようなものに当たった音がしました。
掘り出してみると綺麗な球体の石が出てきました。
邪魔になるので他所に置いて穴を掘り、その中に隠れました。
土や葉っぱで自分の身を覆い、分からないようにして敵が探しに来るのを待っていたとき、
「ガサッ、ガサッ」と藪を掻き分けるような音がして、誰かが来るのを感じました。
その誰かはうつ伏せが隠れている彼の背中まで来て立ち止まりました。
「あ、見つかっちまった」と思っていると、
「困るなあ、かってに道しるべを動かしてから。後で戻しとけよ」
背中を踏んでいた誰かはそう言ったそうです。
そのまま、スッと背中の感触はなくなり、誰かは消えたかのようにいなくなりました。
訓練が終わり、集合したときに「誰か俺を見つけなかった?」と聞いて回ったそうですが、誰もいませんでした。
気味が悪くなり、ちゃんと石を元通りにし、手を合わせて帰ったそうです。
彼はこの話をした後で、言いました。
「その、誰かの声なんだけどさ、聞こえたってよりも頭の中に響いてきたような感じなんだよな。
その時点で人間じゃないって思うよな」
今になって、やっと気が付いたよ。
そういいながら苦笑いしていました。
『キャンプ地でウイスキー』
517 :元登山者:2007/12/03(月) 16:26:20 ID:LNm2ovl/0
私の体験した話です。
大学時代、一人で山に登ったときのことです。
秋の終わりごろに田舎の近くにある山に一泊の予定で行きました。
夕方にキャンプ地に着き、テントを張ると焚き火をつくり、夕食の準備をしながら持参のウイスキーを飲んでいると、
後ろの藪で「ガサッ、ガサッ」 と藪を分けるような音がしました。
誰かきたのかな?と思い、振り返ろうとしましたが、体が動きません。
動くのは目だけで、声も出せませんでした。
え・・・金縛り?と思っていると、音は徐々に近くなり私の真後ろで立ち止まると、
「フーッ、フーッ」と匂いを嗅ぐような息をしていました。
その何かは、私が手に持っているウイスキーに顔を寄せているような気配で、
酒に興味があるのかな?と思っていると、スッとコップが取られ「ぐびっ」と飲んだようです。
あ、飲んだ・・と思った瞬間、「うええええ、げっ」と嘔吐しているような息遣いが聞こえ、
「カラーン」とコップの落ちた音がしたと同時に金縛りが解けました。
しばらく呆然としていましたが、コップを拾いに行くと、
吐いた跡がありましたが、足跡や何かがいた形跡は全くありませんでした。
「酒がダメな物の怪もいるんだなあ」と思いました。
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