∧∧山にまつわる怖い・不思議な話Part34∧∧
『兎』
893 :オマージュ ◆DCEejEYaj2 :2007/08/21(火) 00:58:24 ID:cfZIeYSP0
山男の話
山を歩いていると兎を見つけた。
銃で狙いを定め、ずどん、と一発。
兎は地べたに転がり、彼はにんまりしながら獲物に近づいた。
その時、血塗れの物体が、むくり、と起き上がった。
なんだ、こいつ。
銃を構えなおすと、頭の割れた兎が、猛然と彼の方へ駆けてくるのが見えた。
慌てて二発目を打つが、外れた。
兎が飛び掛かってきたまさにその瞬間、三発目が兎の体を吹っ飛ばした。
それはぴくりとも動かなくなったが、気味悪くなった彼は、獲物に触れもせず山を降りたという。
翌日その場所を訪れると、血みどろの小さな足跡が、山奥に続いていたそうだ。
『山奥の洞穴』
918 :オマージュ ◆DCEejEYaj2 :2007/08/23(木) 00:58:39 ID:tvEAlm9X0
登山者の話
山奥で道に迷い、夜露をしのげる場所を探して歩き回る羽目になった。
手ごろな洞穴つけ、やれ、うれしや、と中に入ったが、
そこにあったのは、ボロ布をしきつめた寝床らしき跡。
その上には、泥のこびり付いた小さな茶碗と、黴の生えたコケシ。
こんな山奥に、子供がいた跡・・・??
やむをえず傍らで仮眠をとろうとしたが、不気味すぎて朝まで一睡もできなかったという。
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