ほんのりと怖い話スレ その17
253 :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :04/03/22 00:13
厨房のころから私学に通いだした俺は、いつも電車で通学していた。
家から最寄の駅に行くとき、駅の駐輪場で毎日、
白と黒のパピヨン犬を、まるで赤ん坊のように抱きかかえたおばあさんに出くわす。
最初の頃は、あの人毎日ここに来てるんだなぁとしか思っていたなかったが、
どちらの方から言い出したのか忘れたが、次第に互いに挨拶するようになった。
で、エスカレーター式の学校だったので、高校も同じ所に通うようになった。
大学も自宅から通える所の大学に進学し、就職も自宅から通った。
俺はその後、結婚したが、そのまま親と同居して、子供も生まれ、やがて高校に上がる年になった。
その間も、俺は今までと同じような時間に(前後30分程度は遅く家を出たり早く出たりしたが)駅に向かい、
その犬を抱えたおばあさんと顔をあわせ、挨拶をし、電車に乗っていた。
親がそのおばあさんと犬の名前を知っていたから、今まで油断していたが、
もうかれこれ30年近く顔を合わしているが、年をくっていないんだなぁ。
しかも、おばあさんだけじゃなく、犬のほうも30年近く同じまま。
このスレの存在を見て、ふいにそのおばあさんの事が不思議に思えるようになった。
ただ、それだけのことなんだけどね。
254 :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :04/03/22 00:29
え?今も挨拶を交わす仲なのですか?
255 :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :04/03/22 00:51
>>254
そうなんだよ。今でも挨拶してるのさw
毎日会う人だと、年を取っていくのになかなか気づかないけど、犬はやっぱ寿命を考えるとおかしいなぁ。
いつのまにか2代目になったとも思えんし。
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