ほんのりと怖い話スレ その16
『役』
530 :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :04/02/04 21:39
ある平日の昼下がり、市ヶ谷駅前から九段下に向かう道を一人で歩いていた。
すると、すぐ後ろから中年男性2人が、声高に話し合いながら歩いてくる。
声はでかいし、私のすぐ後ろにぴったりくっついてくるのでうざくて、
ここはスピードアップして引き離そうと思い、歩く速度をあげた。
ちなみに私は女にしては歩く速度がかなり速い。背もでかいから歩幅もある。
ところがおやじ2人は全然離れない。同じ速度でついてくる。ほとんど走っているようなスピードになってもついてくる。
・・・・・だんだん怖くなってきた。
こいつら何者?もしやこの世のものではないのでは?でも怖くて振り向けない。
だってウナジのすぐそばくらいに顔がある感じなんだもん。
やがてある店に前まで来た時、そこのショーウインドウに映る姿を勇気を出して見てみた。
そこに映っていたのは、私と・・・・・・・・・・おやじが一人。
そのおやじは、一人で二役をしながら、私の後をぴったりと猛スピードでついてきていたのだった。
駅前から数百メートルの間。声色を変え、立ち位置を変えながら・・・・。
オカルトではないけど、生きているキティガイ人間の方が怖いと思った一瞬でした。
『ベッドに入って寝た』
617 :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :04/02/21 16:58
オレが高校生の時の話。
その日は夜11時頃ベッドに入って寝た。
深夜に突然そばに置いてあるラジカセから大音量でラジオが流れた。
びっくりして飛び起きて急いでスイッチを切った。
(当時二段ベッドの下の段にオレ、上に弟が寝ていて、非常に仲が悪く後で文句言われるのがイヤだった為)
ふと時計を見ると1時30分。
どうやら寝る時にスイッチを切ったつもりが、スリープの方にスイッチを入れてしまったらしい。
(後にも先にもこんな事は一度もなかった)
そんでまた寝た。
次の日、いつも一緒に学校に行くMと学校に向かう途中、
突然Mが「そういや昨日K(オレの事)うちに来たぜ~」と言った。
オレが『何言ってんだコイツ』と思いながら「はぁ?」と言うと、Mは笑いながら、
「昨日の夜オレが勉強してたら、Kが部屋の隅から上に上がって、ベッドすり抜けてそのまま天井に消えてった」と言った。
その時オレはピーンときて「それ何時頃?」って聞くと、
Mは「え~と、1時30分頃かな」と答えた。
オレはMに昨夜の事は話していないので結構びっくりしたが、
それよりもMがオレの姿を見て「怖くなかったか?」と聞くと、
「最初ちょっとびっくりしたけど、K笑ってこっち見てたから別に怖くはなかったな」だと。
そっちの方がスゲェと思ったよ。
『結婚した時に購入した冷蔵庫』
669 :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :04/02/25 00:51
結婚した時に購入した冷蔵庫があった
物凄くでっかい冷蔵庫
場所をとるし家に入れるのも大変だった
子供が生まれて大学はいって家を出ていった
それを契機に数年来不仲になっていた私達は離婚した
離婚が成立したその日の夜、妙な音をたてて冷蔵庫は壊れた
結婚して以来ずっと欠かすことなく20年以上我が家にあった冷蔵庫
家族が崩壊したその晩に寿命を終えた
フル時計の歌みたいだけど、物にもなんかそういうのあるのかもしれない
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