∧∧∧山にまつわる怖い話Part17∧∧∧
『山の中腹に在る団地の公園』
346 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :05/01/19 01:01:23 ID:tB/82NRb0
友人の話。
彼の家は新興の大きな団地で、開けた山の中腹に在る。
家から少しの所に小さな公園が作られており、よく散歩に出かけるのだそうだ。
彼曰く、そこの少し寂れた情景が好きなのだと。
ある黄昏時、いつものように公園で一人佇んでいると。
すぐ横をタタタッと、まるで幼子が駆けていくような音がした。
音がしなくなると同時に、シーソーが独りでに動き始める。
徐々にシーソーの動きは速くなって行き、やがて信じられないくらい激しいものになった。
ガンガンガンガンガンガンガン・・・
我に返った彼は、シーソーの上にいる何かが降りてこない内に退散することにした。
できるだけ静かに、足音を殺して。
彼は今でもその散歩を欠かさないが、同様な体験をもう一回だけしているという。
その時に何かが遊んでいたのは、ブランコだったそうだ。
『モコモコ』
465 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :05/01/21 23:27:48 ID:kJ+kea500
後輩の話。
一人で山道をのんびり歩いていたという。
右手奥の立木の根元に、何かモコモコと蠢くものが目に付いた。
気になって足を向けてみると、衰弱した土竜が力無く周りの地面を掻き回している。
なぜ土竜が地表に出ているのだろう?
そう思って見続けている彼の目の前で、新しい土竜が土を掻き分けて現れた。
その時初めて、辺り一面に転がっている黒い小動物に気がついた。
都合二十匹ほどの土竜が、弱々しく黒い土を掻きながらもがいている。
まるで何かが地面の下で土竜を追い立てているような感じがしたのだという。
そこはかとなく不安になり、足早にそこを立ち去ったそうだ。
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