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『危険な好奇心』4/6

「『危険な好奇心』3/6」の続き
【携帯】連投できない人の怖い話 1投目【歓迎】

686 :『ハッピー・タッチ』 ◆XhRvhH3v3M:2006/05/06(土) 02:56:49 ID:BiI+Rh5RO
その夜、俺は何年かぶりに両親と共に寝た。
恥ずかしさなど微塵も無く、純粋に『中年女』が怖く、なかなか寝付け無かった。

次の日の朝、母親に起こされた時には、すでに午前8時を回っていた。
「遅刻する!」と慌てると、母が「今日は家で寝てなさい」と言う。
どうやら既に学校に事情を話したらしい。
父はすでに出社していたが、母はパートを休んでいた。
慎や淳も今日は学校を休んでいるだろう・・・と思ったが、あえて電話はしなかった。
慎は恐らく、厳格な両親に怒られている。
淳の両親は、不登校になった淳の真実を知りショックを受けている。
と思うと、電話するのが恐かったから。

俺は自室に篭り、『中年女』が早く警察に捕まることだけを願っていた。
一時も早く、追い詰められる恐怖から解放されたかった。
母親は何故か、『中年女』の事を口にしてこなかった。
俺への気配り?と思い、俺も何も言わなかった。

昼飯を食べ、ふたたび自室に篭っていると、ドスっと家の外壁に鈍い音が響いた。
俺はとっさに、慎だ!と思った。
あいつは俺を呼び出す時、玄関の呼鈴を鳴らさず、窓に小石を投げてくる事がしばしばあったからだ。


688 :『ハッピー・タッチ』 ◆XhRvhH3v3M:2006/05/06(土) 03:14:45 ID:BiI+Rh5RO
俺は窓から外を眺めた。
家の前の路地にある電柱に慎がいるはず!と思ったが、慎の姿は無かった。
どこかに隠れているのかと思い、見える範囲で捜したが何処にもいない。
その時、俺の部屋の下にあたる庭先から、「キャ!」と母親の声がした。
びっくりして窓を開け、身を乗り出して下を見た。
そこには母親が、地面を見つめながら口元に手を当てがい、何かを見て驚いていた。
俺は何が起こっているのか分からず、「どーしたの!」と聞いた。
母は俺の声にギクッと反応し、こちらを見上げ、驚いた表情で無言のまま家の外壁を指差した。
俺は良からぬ感じを察したが、母の指差す方向を見た。
そこには何やら、ドロっとした紫色した液体と、ゼリー状の物が付いていた。
先程のドスっの音の正体であろう。
視線を母の足元に落とし、その何かを捜した。
そこには、内蔵が飛び出た大きな牛蛙の死体が落ちていた。
母はしばらく呆然と立ち尽くしていた。
俺はすぐに『中年女』が頭に浮かんだ。
すぐに目で『中年女』の姿を捜したが、何処にも姿は見えなかった。
母はふと思い出したように居間に駆け込み、警察に電話をした。


690 :『ハッピー・タッチ』 ◆XhRvhH3v3M:2006/05/06(土) 04:34:37 ID:BiI+Rh5RO
母は青い顔をしていた。恐らくこの時始めて、『中年女』の異常性を知ったのだろう。
そうだ、あの女は異常なんだ。
きっと今も蛙を投げ込んできた後、俺や母の驚く姿を見てニヤついているはず・・・
きっと近くから俺を見ているはず・・・
鳥肌が立った。
警察早く来てくれ!
心の中で叫んだ。
もうこの家は家では無い。
『中年女』からすれば鳥籠のように、俺達の動きが丸見えなんだ。
常に見られているんだと感じ出した。

しばらくしてパトカーがやってきた。昨日とは違う警官二人だった。
警官一人は、外壁や投げ込んで来たであろう道路を何やら調べ、
もう一人は俺と母に、「何か見なかったか?」「その時の状況は?」などなど、漠然とした事を何度も聞いて来た。
最後に警官が、不安を煽るような事を言って来た。
「たしか、昨日もいやがらせを受けているんですよね?
 おそらく犯人は、すぐにでも同じような事をしてくる可能性が高いです」と。
俺はたまらず、
「あの呪いの女なんです!コートを着てる40歳ぐらいの女なんです!早く捕まえてください!」
と半泣きになって懇願した。


774 :『ハッピー・タッチ』 ◆XhRvhH3v3M:2006/05/07(日) 04:31:16 ID:UOWDTjZwO
すると警察官は、
「さっきね、山を見てきたんだよ・・・
 犬の死体も、板に彫られたお友達の名前も、あと女の子の写真もあったよ。
 今からそれを調べて、必ず犯人捕まえるから!」
と言い、俺の肩をポンと叩くと、母の元へ行き何やら話していた。
「主人に連絡を・・・」みたいな事を言われていたようだ。
壁に付いた蛙の染み、及びその死体の写真を撮り、1時間程で警官達は帰って行った。

しばらくして父親が帰宅した。まだ5時前だった。昨日の今日だから心配になったのだろう。
夕食の準備をしている母も、夕刊を読んでいる父も無言だったが、どことなくソワソワしているのが分かった。
もちろん俺自身も、次にいつ『中年女』が来るのか不安で仕方なかった。
その日の晩飯は家族皆が無口で、只テレビの音だけが部屋に響いていた。

そして夜11時過ぎ、皆で床に就いた。用心の為、一階の居間は電気を点けっぱなしにしておくことになった。


775 :『ハッピー・タッチ』 ◆XhRvhH3v3M:2006/05/07(日) 04:40:45 ID:UOWDTjZwO
その夜も家族揃って同じ部屋で寝た。
もちろんなかなか寝付けなかった。

どれぐらい時間が過ぎただろう。
突然玄関先で、「オラァー!!」とドスの効いた男の声とともに、
「ア゛ー!ア゛ー!」と聞き覚えのある奇声、『中年女』の叫び声が聞こえた。
俺達家族は皆飛び起き、父が慌てて玄関先に向かった。
俺は母にギュッと抱き締められ、二人して寝室にいた。
カチャカチャ・・・ガラガラガラガラ!
父が玄関の鍵を開け、戸を開ける音がした。


782 :『ハッピー・タッチ』 ◆XhRvhH3v3M:2006/05/07(日) 04:55:14 ID:UOWDTjZwO
戸を開ける音と共に、
「ア゛ー!!チキショー!ア゛ァー!!ア゛ァァァァ!」
再び『中年女』の叫びが聞こえて来た。
「大人しくしろ!」「オラ!暴れるな!」と、男の声もした。
この時、俺は「警官だ!警官に捕まったんだ!」と事態を把握した。
中年女は奇声を上げ続けていた。
俺はガクガク震え、母の腕の中から抜けれなかったが、
父親が戻って来て、「犯人が捕まったんだ。お前が山で見た人かどうかを確認したいそうだが・・・大丈夫か?』と 尋ねてきた。
もちろん大丈夫ではなかったが、これで本当に全てが終わる。終わらせることが出来る!と自分に言い聞かせ、
「・・・うん』と返事し、階段をゆっくりと降り、玄関先に向かった。
玄関先から「オマエーっ!チクショー!オマエまで私を苦しめるのかー!」と凄い叫び声が聞こえ、足がすくんだが、
父が俺の肩を抱き、二人の警官に取り押さえられた『中年女』の前に俺は立った。


791 :『ハッピー・タッチ』 ◆XhRvhH3v3M:2006/05/07(日) 05:10:12 ID:UOWDTjZwO
俺は最初、恐怖の余り、自分の足元しか見れなかったが、
父に肩を軽く叩かれ、ゆっくりと視線を『中年女』に送った。
両肩を二人の警官に固められ、地面に顎を擦りつけながら、『中年女』は俺を睨んでいた。
相当暴れたらしく、髪は乱れ、目は血走り、野犬の様によだれを垂れていた。
「オマエー!オマエー!どこまで私を苦しめるー!」
訳のわからない事を『中年女』は叫び、ジタバタしていた。
それを取り押さえていた警官が、「間違いない?山にいたのはコイツだね?」と聞いてきた。
俺は中年女の迫力に押され、声を出すことが出来ず、無言で頷いた。
警官はすぐに手錠をはめ、「貴様!放火未遂現行犯だ!」と言った。

手錠をはめられた後も、ずっと奇声を発し暴れていたが、警官が二人掛かりでパトカーに連行した。
そして一人だけ警官がこちらに戻って来て、「事情を説明します」と話し出した。


802 :『ハッピー・タッチ』 ◆XhRvhH3v3M:2006/05/07(日) 05:27:36 ID:UOWDTjZwO
警官「自宅前をパトロールしてると、玄関に人影が見えまして、
 あの女なんですけど・・・しゃがみ込んで、ライターで火を付けていたんですよ。
 玄関先に古新聞置いてますよね?』
母「いえ、置いてないですけど・・・?」
警官『じゃあ、これもあの女が用意したんですかねー?」と指差した。
そこには新聞紙の束があった。確かに、うちがとっている新聞社の物では無かった。
警官が「ん?」と何かに気付き、新聞紙の束の中から何かを取り出した。
木の板。
それには『○○○焼死祈願』と、俺のフルネームが彫られていた。
俺は全身に鳥肌が立った。やはり俺の名前を調べ上げていたんだ。
もし警察がパトロールしていなかったら・・・ と、少し気が遠くなった。
母は泣きだし、俺を抱き締めて頭を撫で回してきた。
警官はしばらく黙っていたが、
「実はあの女・・・少し精神的に病んでまして・・・
 ○○町にすんでいるんですけど、結構苦情・・・まぁ、同情の声というのもあるんですがねぇ・・・」
と、中年女の事を語りだした。


810 :『ハッピー・タッチ』 ◆XhRvhH3v3M:2006/05/07(日) 05:55:14 ID:UOWDTjZwO
「あの女、1年前に交通事故で、主人と息子を亡くしてまして・・・
 それ以来、情緒不安定と精神分裂症というか・・・まぁ近所との揉め事なども出てきだしましてね。
 山で発見された少女の写真で、あの女の特定は出来ていたんですよ。
 二年前の交通事故・・・あの少女が道路に飛び出してきて、ハンドルをきって壁に衝突。
 それで主人と息子が亡くなったんですよ・・・
 飛び出した少女は無傷で助かったんですが・・・以来、あの少女の家にも散々嫌がらせをしているんですよ。
 ただ事故が事故なだけに、少女の家からは被害届けはでてないんですが・・・
 あの少女を相当怨んでいるんでしょうね・・・」

俺はその話を聞き、同情などは一切出来なかった。
むしろ『中年女』の執念深さがヒシヒシと伝わってきた。
何よりも、警官も認める情緒不安定・精神分裂症。
これでは、すぐに釈放になるのではないか?
釈放後、また『中年女』の存在に怯え生きていかなければならないのか?
警官の話を聞き、安堵感よりも絶望感が心に広がった。


813 :『ハッピー・タッチ』 ◆XhRvhH3v3M:2006/05/07(日) 06:10:00 ID:UOWDTjZwO
それから5年。
俺、慎、淳は、それぞれ違う高校に進んでいた。
俺達はすっかり会うことも無くなり、それぞれ別の人生を歩んでいた。
もちろん、『中年女』事件は忘れることが出来ずにいたが、恐怖心はかなり薄れていた。

そんな高一の冬休み、ひさしぶりに淳から電話が掛かってきた。
『おう!ひさしぶり!』
そんな挨拶も程ほどに、
『実は単車で事故ってさぁ・・・足と腰骨折って入院してんだよ』
「え?!だっせーな!どこの病院よ?寂しいから見舞いに来いってか?」
『まぁ、それもあるんだけどさぁ・・・
 お前、『中年女』の事って覚えてる?事件の事じゃなくってさぁ・・・顔、覚えてる?』
「何で?何だよ急に!」
『毎晩、面会時間終わってから・・・変なババァが、俺の事を覗きに来るんだよ・・・ニヤつきながら』


889 :『ハッピー・タッチ』 ◆XhRvhH3v3M:2006/05/08(月) 04:07:08 ID:PxVIZDoHO
淳の発した言葉を聞いたとたんに、『中年女』の顔を鮮明に思い出した。
始めて出会った、あの夜の歯を食いしばった顔。
下校時に出会った、いやらしいニヤついた顔。
自宅玄関で見た、狂ったような叫び顔。
あれから忘れる努力をしていたが、決して忘れることの出来ないトラウマだった。
俺は淳に、「何言ってんだよ?!もう忘れろ!ほんっとオメーって気が小せぇーなぁ?!」と答えた。
自分自身にも言い聞かせるように。
『そーだよな・・・いや、こーゆーとこって、妙に気が小さくなるんだよ!』
「そーゆーとこ、変わってねーな!」と余裕を見せた。
俺自身も、あの日のまま成長していないが。

そして入院している病院を聞き、「近いうちにエロ本持って見舞いに行くよ!」と言い電話を切った。
電話を切った瞬間、何故か胸騒ぎがした。
『中年女』
淳の言葉が、妙に気に掛かりだした。


890 :『ハッピー・タッチ』 ◆XhRvhH3v3M:2006/05/08(月) 04:12:16 ID:PxVIZDoHO
電話を切った後、しばらく考えた。
まさか、今更『中年女』が現れるはずが無い・・・
それにあいつは捕まったはず・・・いや、釈放されたのか??
というか、今思えば俺達三人は、『中年女』に何をしたわけでも無い。
ただ、『中年女』の呪いの儀式を見てしまっただけなのに、こちらの払った代償はあまりにも大きい。
偶然、夜の山で出会い、いきなり襲われた。
俺達は何一つ『中年女』から奪っていない。それどころか、傷付けてもいない。
『中年女』は俺達からハッピーとタッチを奪い、秘密基地を壊し、何より俺達三人に恐怖を植え付けた。
『中年女』がいくら執念深いといっても、さすがにもう俺達に関わってくるとは思えない。
こんなことを思うのも何だが、怨むなら写真の少女にベクトルが向くはず!
俺は強引に、俺自身を納得させた。


892 :『ハッピー・タッチ』 ◆XhRvhH3v3M:2006/05/08(月) 04:33:09 ID:PxVIZDoHO
2日後、俺はバイトを休み、本屋でエロ本を3冊買ってから、淳の入院している病院に向かった。
久しぶりに淳に会うというドキドキ感と、淳が電話で言っていた事に対するドキドキ感で、複雑な心境だった。

病院に着いたのは昼過ぎだった。
淳の病室は三階。俺は淳のネームプレートを探し出した。
303号室の六人部屋に淳の名前があった。
一番奥、窓側の向かって左手に淳の姿が見えた。
「よう!淳、久しぶり!」
「おう!まぢひさしぶりやなぁ!」
思ったより全然元気な淳を見て少し安心した。
約束のエロ本を渡すと、淳は新しい玩具を与えられた子供の如く喜んだ。
そして他愛も無い話を色々した。
淳といると、小学生の頃に戻ったようでとても楽しかった。無邪気に笑えた。

あっという間に時間は経ち、面会終了時間が近づいてきた。
「んぢゃ、もうそろそろ帰・・・」と俺が言いかけると、
「実はさぁ、電話でも言ったんだけど」と淳が、真顔で何かを言いかけた。


893 :『ハッピー・タッチ』 ◆XhRvhH3v3M:2006/05/08(月) 04:44:17 ID:PxVIZDoHO
「中年女の事だろ?」と俺は言った。
すると淳は、
「気のせいだとは思うんだけど・・・いつもこの時間に来るオバさんがいてさぁ・・・
 何かこう・・・引っ掛かるっつーか・・・」
俺は「だから気のせいだって!ビクビクすんなよ!」と強気な発言をした。
すると淳は少しカチンと来たのか、
「だから、勘違いかもしんねーっつってんぢゃん!ビビりで悪かったな!」
空気が重くなった。
俺は空気を読み、淳に謝ろうとした。
そのとき、
ガラガラガラ・・・
廊下に、台車のタイヤ音が響いた。
淳が「来た・・・」とつぶやく。
俺は視線を部屋の入口に向けた。
ガラガラガラ
台車は扉の前に止まったようだ。
そして、扉が開いた。
そこには、上下紺色の作業着を着たオバさんが居た。
俺は「何だよ!脅かすなよ!ゴミ回収のオバさんじゃねーか」と、少し胸を撫で降ろした。
そのオバさんは、患者個人個人のごみ箱のゴミを回収しだし、最後に淳のベットに近づいてきた。
淳が小声で「見てくれよ!」
俺はそのオバさんの顔をチラッと見た。


894 :『ハッピー・タッチ』 ◆XhRvhH3v3M:2006/05/08(月) 04:49:40 ID:PxVIZDoHO
「・・・!」
俺は息を飲んだ。
似ている・・・いや、『中年女』なのか?
俺は目が点になり、しばらくその人を眺めていると、
そのオバさんはこちらを向き、ペコリと頭を下げて部屋を出て行った。
淳が「どう?やっぱ違うか?!俺ってビビりすぎ?」と聞いてきた。
俺は「全然ちげーよ!ただの掃除オバさんぢゃん!」と答えた。
いや、しかし似ていた。他人の空似なのか・・・?


【携帯】連投できない人の怖い話 2投目【歓迎】

215 :『ハッピー・タッチ』 ◆XhRvhH3v3M :2006/05/09(火) 00:11:08 ID:nBGSDY0VO
「・・・んぢゃ、そろそろ帰るわ!あんま変な事考えてねーで、さっさと退院しろよ!」と俺が言うと淳は、
「そだな・・・あの女が病院にいるわけねーよな。お前が違うって言うの聞いて安心したよ。
 また来てくれよ!暇だし!』
と元気よく言った。

俺は病室を出ると、足早に階段を駆け降りた。
頭の中から、さっきのオバさんの顔が離れない。
『中年女』の顔は鮮明に覚えている。
しかし、中年女の一番の特徴といえば、イッちゃってる感だ。
さっきのオバさんは穏やかな表情だった。
もし、さっきのオバさんが『中年女』なら、俺の顔を見た瞬間にでも奇声をあげ、襲い掛かって来てもおかしくない。
そうだ。やっぱり他人の空似なんだ。
と考えつつ、なぜが病院にいるのが怖く、早々に家路についた。


522 :『ハッピー・タッチ』 ◆XhRvhH3v3M :2006/05/10(水) 05:08:36 ID:r7yve5IpO
家に帰ってからも『中年女』=『掃除オバさん』の考えは払拭しきれなかった。
やはり気になる・・・
その日は眠りに落ちるまで、その事ばかり考えていた。

次の日、『掃除オバさん』の事が気になり、俺はバイトを早めに切り上げ、病院に行くことにした。
俺のバイト先からチャリで30分。
病院に着いたときには20時を回っていて、面会時間も過ぎていた。
もう、『掃除オバさん』も帰っている事は明白だったが、
臨時入口から病院に入り、とりあえず淳の病室に向かった。

こっそり淳の病室に入ると、淳のベットはカーテンを閉めきってあった。
寝たのか?と思い、そーっとカーテンを開けて、隙間から中を覗いた。
「うわっ!」
淳が慌てて飛び起き、「ビックリさせんなよ!」と言いながら、何かを枕の下に隠した。
淳はエロ本を熟読していたようだ。


523 :『ハッピー・タッチ』 ◆XhRvhH3v3M :2006/05/10(水) 05:11:16 ID:r7yve5IpO
俺は敢えてエロ本の事には触れずに、「暇だろーと思って来てやったんだよ!」と淳の肩を叩いた。
淳は少し気まずそうに、「おぅ!この時間暇なんだよ!ロビーでも行って茶でもしよか?」と言った。
俺は車椅子をベットの横に持って来て、淳の両脇を抱え、淳を車椅子に乗せてやった。
淳が「ロビー一階だから、ナースに見つからんよーに行かんとな!」と小声で言った。
俺達はコソコソと、まるで泥棒の様に一階ロビーに向かった。
途中、何人かのナースに見つかりそうになる度、気配を消し、物陰に隠れ、やっとの思いでロビーに着いた。

昼間と違いロビーは真っ暗で、明かりといえば自販機と非常灯の明かりしかなく、
淳が「何か暗闇の中をお前とコソコソするの、あの夜を思い出すよなぁ」と言った。
「そだな。何であの時、アイツの事を尾行しちまったんだろーな・・・」と俺が言うと、淳は黙り込んだ。

「『危険な好奇心』5/6」に続く


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